母猫と6匹の子供達

みぃちゃん


夏も終わりかけのとある夕暮れ・・。


1匹の猫がうちの車のタイヤに寄っかかって休んでいた。


身体は小さく、目が合うと警戒するようなしぐさを見せる、どこにでもいそうな野良猫。

当時飼っていた犬にあげていた「ペット用にぼし」を少しだけ持って、近寄ってみる。


すると、すくっと立ち上がって
「フ―!」
と唸り、警戒心丸出しでこちらをにらむ・・。


「ありゃりゃ__人の敷地内に入ってきて随分と態度がでかいのね・・(苦笑)。」


でも・・。


お腹が減っているのか、にぼしを地面に置いてその場を離れてみると、
おそるおそるにぼしに寄ってきて、くんくん匂いを嗅いでる様。そして・・・

”ぱくり”。
「ふが、むしゃ、ふが、むしゃ・・・」
旨そうに音を出しながら、あげたにぼしを全て平らげてしまった。


少し落ち着いたのか、こちらを一瞥して、またタイヤのそばでコロンと横になる・・。


そう。
この猫こそ、後に6匹の母猫となる「みぃちゃん」だった。




みぃちゃんとの生活


野良猫を自分の家の飼い猫にしてしまった経験がある人は、よくお分かりだと思う。

正に、このにぼしで、みぃちゃんは我が家に居つくことになる。

一度、こんな感じで食べ物が与えられると分かった野良猫は、中々その家から離れることはない。


みぃちゃんも例外ではなかった。


しかも、我が家の所在は北海道。


これから冬を迎えるこの地域では、外で暮らす野良猫たちにとって生死を分ける戦いの始まりでもある。


「どうしよう…….」

窓から外を見てみると、いつもの場所にみぃちゃんの姿がある。


「とりあえず、少し暖かくなるような寝床を作るかぁ。」


それからの4か月間、みぃちゃんはうちで用意した箱を寝床にするようになる。

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ホームセンターで買ってきた「発泡スチロール」を元に、即興で作ってあげた住居。

「こっちにおいで~」と、おやつで釣りながら招待すると、割とすんなり”入居”してくれた。


”みぃちゃん”
と呼び始めたのも、この頃だった。


日中は、どこかへ散策に行くのだけれど、時間になったら”帰宅”してご飯を食べる。
そして、就寝。


すっかり、我が家の一員となってしまった。


しかし・・・。
人間の家の中には決して入ろうとはせず、ご飯も箱の前で食べる生活。

ご飯をあげるために、みぃちゃんに近づいても以前のように怒りはしなくなったけど、
人間の家の中に入るにはまだまだ時間がかかりそうだった。




暖かいところへ


風を通さず、寒さをしのげるように、と
家の土台を発泡スチロールにしたのだけれど、冬の寒さを考えるとやっぱり
「人間の家の中に入ってほしいなぁ・・」
と思っていた12月頃、とうとうその日はやってきた。

というのも、1か月前の11月頃からご飯を人間の家の中であげるようになっていた。
みぃちゃんも、ご飯の時だけは入ってくるようになっていたからだ。


でも、食事を終えると”おうちへ帰るー”と言わんばかりにニャーニャー騒ぐ。

外に出してやると、落ち着いたようにまた「発泡スチロール」の箱の中へ。


決して、人間の家の中に居座ろうとはしなかった。

「こっちの方があったかいのになぁ~」


そんな生活が続いたある日、
食事を終えたみぃちゃんは、いつもと違う行動を見せた。


決して、人間の家の中で楽な姿勢を取ろうとはしなかったのに、初めて
人間のそばで「くつろいだ様子」を見せたのだ。

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すぐに逃げられるように、常に立ち姿勢を保っていたみぃちゃんが
この日は、前足をたたみ、目をつむってじっと座っていた。


こうなるまで実に”4ヶ月弱”。


この日、みぃちゃんは「発泡スチロールのお家」へ帰ることはなかった。




性別はどっち?!


それでも、トイレや散歩に行きたくなると外に出たがった。

家には、まだ猫用のトイレを用意していなかったし、一通り散策した後は
家の中に必ず帰ってくるようになったから、外に出しても特に心配はしていなかった。


ただ・・・
一つ気になっていたことがあった。それは、・・・


”みぃちゃんの性別”だ。



ようやく人間との生活に慣れてきた感じだし、身体をなでさせることは問題なくなっていた。
しかし、抱きかかえられることはまったくもって不慣れなため、人間が
”性別”いわゆる”おまた”
を確認することが難しかったのだ。


でも、みぃちゃんが足を上げてグルーミング(毛繕い)をしているときに、
それは分かってしまった。


「・・・う~ん、、、女の子かぁ・・。」


時は、1月中旬。


みぃちゃんの発情期が目前まで迫っていた。




発情期と妊娠発覚!


猫の発情期は、メス猫から始まる。

メス猫の呼びかけに反応する形でオス猫も発情するのだ。

みぃちゃんが女の子だと分かってから、避妊手術を急がなければと思っていたが、
なにせ野良猫出身。


当然ながら、いきなり手術を行えるはずもなく、まずはワクチン注射で体の状態を確認しなければならない。
何かしらの病気を持っている場合、手術そのものが危険になる可能性もあるからだ。


「間に合わないだろうな・・(汗)。」


メス猫の発情期は、夏と冬の2回やってくることはわかっていた。

早いと今時期から始まるだろう。
ある意味、この冬にやってくる発情期は受け入れるしかない、と覚悟を決めていた部分もあった。


そんな、ある日。
みぃちゃんは、いつものように外に出たが、その瞬間・・・


「うおおお~~ん」


決して大きな声を出すことがなかったみぃちゃんが、
外に出た瞬間に、腹の底から唸り声を上げた。


「あわわわっ!」


やっぱり来てしまった。あの何とも言えない発情の唸り声。

何かに追い立てられるように、みぃちゃんは四方八方を見ながら、
何度も何度も唸り声を上げた。


そのまま行方をくらましたみぃちゃんは、その後3日間、一度も家には帰ってこなかった。
ただ、4日目にふらっと家に戻ってきたので、その時にご飯を多めにあげた。
少しやつれたように見えたが、久々の家のご飯を綺麗に平らげたみぃちゃんは、また外へと出て行ってしまった。


それから3日後、落ち着いた様子でみぃちゃんは帰ってきた。

体に特に傷がついているようでもなく、特に変わった様子も見られなかった。


「発情じゃなかったのかな・・・?」


普段通りのみぃちゃんを見て、そう思ったものだ。

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しかし、現実はそれほど甘くはなかった・・・。


それから2週間ぐらい過ぎただろうか。


みぃちゃんがなんとなく”ふっくら”してきたような気がしたのだ。


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急に太ってきた・・・わけではもちろんなく
明らかに妊娠中の状態だった。

寝そべっているみぃちゃんのお腹を眺めていると、
中で何かが動いているのもよくわかった。


「何匹いるのかな。。。?」 動いているお腹とみぃちゃんの様子を見ながら、不安と期待が入り混じったような複雑な感情を抱いていた。


そして7匹へ



さてさて、そんなこんなで2014年の3月に誕生したのが6匹の子供達です。


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現在では、みぃちゃんもすっかり「家猫の一員」となり、総勢7匹となった猫の”多頭飼い”に悪戦苦闘の日々です。

「犬7匹よりは楽かぁ・・」

などと思いつつ、当サイトでも猫の多頭飼いに関する四苦八苦をお伝えしていければ・・
と思っています。


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